重い心不全の患者に、iPS細胞から作った心臓の筋肉の細胞を塊にして注入する世界初の治験に成功したと慶応大学の福田恵一教授らが発表しました。
福田教授らによりますと、去年12月、東京女子医科大学病院で、重い心不全の60代の男性に、健康な人のiPS細胞から作った心筋細胞の塊「心筋球」をおよそ5万個、注入したということです。冠動脈の血液の流れをよくするバイパス手術も同時に行いました。
経過は良好で、肥大していた心室が小さくなるなど、一定の改善もみられ、手術後およそ1年以上にわたり、安全性と有効性を評価するとしています。
心不全の患者は増えていますが、重い場合、心臓移植以外に抜本的な治療法がないのが現状です。
福田教授らは、およそ2年間で治験をさらに9人で行い、安全性、有効性が確認されれば、治療法として国に申請するとしています。
(2023年2月11日放送)
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